元ランナーの捜査日誌

日常のお話です。(今後未定)

おっさん、間違ったフォアーフット着地を装着する

おっさん何処から拾った話なのか、スーパーのレジ袋に氷を入れ、膝とスネを丁寧にアイシング。よほど走れない「もどかしさ」が募ったのか、朝ランの代わりにネット三昧。

 

 前編

sphingoid.hatenablog.com

 


走りの神様(偽者):なぜ故障したのか教えてやろうか?
おっさん:はい、ぜひ、お願いします。
走りの神様(偽者):まず、ジーパンで走るのやめるのじゃよ。コンプレッションウェアーを履くのじゃ。ランナーという者が皮でできたテニスシューズとは何じゃ?きちんとした素材で衝撃を吸収できるランシューにするのじゃ。
おっさん:おお@@、目が覚めました。コンプレーってパンストのことですか?
走りの神様(偽者):バカモン!故障の最大の原因はお前の気合の無さじゃ。だらしない奴め。

おっさんポッチリ始めましたね。パンストはやはり下着メーカーのものでポッチ。ランシューは夏やからアディダスクライマークールでポッチ。短パンと水筒用のウェイストポーチはアシックスでポッチ。Tシャッツはルコックでポッチ。ポッチリまくっている。

おっさん:時計もほしいな。100円のストップウォッチじゃ気合入れへんし・・・。FB見たらやっぱガーミンやの~。ホエ~~~~@@

ポッチリまくった腕がピタっと止まり、手が震えました。
おっさん:高~~~。女房の怒られる。ヤバー、ポッチリ過ぎた。

まともなの精神に戻ったようですね。気の弱いおっさんです。

本物のシンスプリントであれば治るまですくなくとも1ヶ月は掛かるのに、おっさんのスネは単なる筋肉疲労だったらしく5日目に痛みは完全消失。運がよかったのですね。

当時の話題は断然「Born To Run」。みんなフォアーフットストライクに夢中でありました。新しい事を好むおっさん、なにかビビビッと来たのが、インターネットでの検索に没頭。人の話を素直には聞かないクソみたいな性格のおっさん、フォアーフットストライクの科学的根拠を探りだす。

おっさん:ホエ~~、こんなのが「ナツレ」に載ってる。

ナツレ?おっさんが言ったのは世界最高権威の科学誌「Nature」のことでした。そこにフォアーフットランニングの効率性を主張した論文が掲載されたのです。ハーバード骨格生物学教室、ダニエル・リベルマン博士が執筆し、2010年度に報告しました。

http://www.barefootrunning.fas.harvard.edu/Nature2010_FootStrikePatternsandCollisionForces.pdf

膝にかかる衝撃を測定したところ、シューズを履いた状態でのヒールストライクは放物線に一点尖ったピークが見えましたが、裸足のフォアーフット着地とシューズのフォアーフット着地にはこの尖ったピークは見えず、なめらかな放物線でした。結論には、ヒールストライクは、より複雑な衝撃を膝に伝達する、と書かれていました。故障との相関性は立証できませんでしたが、にも関わらず、ヒールストライクは悪いような印象を与えましたし、妙にシューズと裸足を俯角させ、シューズが悪いような印象を与えました。今、考えたらその論文は十分偏っている書き方をしていましたが、当時には「Nature」という権威ある科学誌に掲載されたという事実だけで、おっさんは興奮しましたね。

フォアーフット着地。何かつま先で着地する感じが強い言葉です。おっさん、ユーチューブをくまなく探し出しました。

おっさん:おかしいな。フォアーフットやのに踵つかっとるし、下手な奴の動画かいな・・・。

それがありましたよ。Newtonと言うシューズを作る会社の動画に、水に濡れた裸足が包装路を走り、踵のない足跡がしっかりと残っていました。

おっさん:ほんものや。これや。これがフォアーフットの達人の足跡やねん!

おっさん、休足により軽くなった脚でガンガンフォアーフットです。

おっさん:おお、さすが、膝痛くねえ。さすがスネも痛くねえ。最強フォアーフット!

次の日もガンガン走ります。携帯のGPSつけて20km、25km、21kmガンガン走ります。

おっさん:さすがにフォアーフットでも3日でハーフ3本だと疲れるな。何じゃ、ふくらはぎのこの張りは???
走りの神様(偽物):根性じゃ。お前は根性が足りないのじゃ。ふくらはぎの痛みはお前の筋肉が弱い証拠じゃ。明日は30km挑戦じゃ。気合じゃ~~。

次の日、おっさん歩くことも出来ませんでした。

おっさん:走りの神様。ふくらはぎどうにかなりませんか?何で痛いの?
走りの神様(本物):それはフォアーフット着地ではないのじゃよ。
おっさん:へえっ@@。嘘でしょ?
走りの神様:それはtoe runningと言う走法じゃ。主にスプリンターが使う走法じゃよ。痩せる効果があると言われ、一部のフィットネスクラブで取り入れたりとかする見たいのじゃ。その走法じゃ42.195kmは無理じゃ。

f:id:Sphingoid:20170520125655j:plain

f:id:Sphingoid:20170520125735j:plain