元ランナーの捜査日誌

日常のお話です。(今後未定)

千日回峰行とRunning economy

朝、テレビ見たら千日回峰行の堂入り、史上14人目との紹介が・・・。

荒行としては大変なこと。
ざっくり紹介すると

最初の3年目までは1日30kmを100日連続で巡拝する。

4〜5年目は年に200日連続で1日30kmの巡拝。

5年700日で満行、そして堂入り。
足かけ9日間(丸7日半ほど)にわたる断食・断水・断眠・断臥の4無行に入り、不動明王真言を10万回唱え続ける。毎晩、深夜2時には堂を出て、近くの閼伽井で閼伽水を汲み、堂内の不動明王にこれを供えなければならない。

6年目は1日およそ60kmを100日。
7年目の200日うち、100日は1日84km、100日は比叡山中30 km の行程。

うむむむ。宗教的信念がないと死ぬわ。

不謹慎にもここにマラソン論を(笑)。罰があたりそう(^_^;)

友達の中でぷち荒行をしている人がいて、1km以上毎日走ること。悪天候では家の廊下を往復して1kmとか・・・。本人曰く、1日走らないと、基本性格がぐ~たらで、走りが続けられないらしい。先天的サボりウイルス感染脆弱症かも・・・。とは言え、僕が聞いたときが1500日か2000日を軽く越えていたので、1km以上とは言え、大したもんだ。インフルエンザ感染でも1kmを走るとか、とにかく健康じゃなきゃ達成できないからだ。まぁ、荒行ともいえるだろう。

で、ランニングエコノミーとか皆言っているけどなんだろう。
マラソン大会参加費、71円/km、や、や、やすい!ランニングエコノミーに優れている(笑)。

まぁ、結局はランニングを行う際のエネルギー活用に関することなので、一概にフォームだけで説明することは難しい。因みにエネルギー活用と言えばLTとかVO2maxとか乳酸のエネルギー化の範囲で、大まかに代謝と呼ばれる分野である。肥満の酸素消費変動とか、捜査員の僕としては馴染みのある分野。難しいこと省いて、ネットで調べてみたらフォームに限定したランニングエコノミー論があって、紹介。


http://www.kozuki-foundation.or.jp/ronbun/spresearch/spres12_tanji.pdf

興味ある方はご覧くだされ。難しくてわからんでしょうけど、ざっくり言うと、著者結論はこれだ。

f:id:Sphingoid:20170921102430j:plain


補足すると、REはランニングエコノミーのこと。
足関節の底屈、背屈はこれのこと。

f:id:Sphingoid:20170921102504g:plain


股関節の進展とはこれ。

f:id:Sphingoid:20170921102914j:plain

 

股関節の内旋、外旋はこれ。

f:id:Sphingoid:20170921103009j:plain



で、LTを基準に分けたのは、距離走とスプリンターの仕分けで、
マラソンランナーに当てはめれば、
蹴るな!ということです。

 

その他、股関節の安定性に関する指摘と接地に関する指摘があって、
ここでは接地は足の中心と書いていますが、足の中心はアーチで土踏まずと表現している通り接地しないところ。なので、これをmid foot stikeと解釈する人もいるだろうけど、理論上、踵と爪先を同時に接地させるのは、10発のうち2-3発あるかどうかでしょう。必ずどっちかが先に付くわけです。

長年Forefoot strikeの議論があって、これ自体Running economyにおいて重要だ、いやそんなことはない、無関係だとか色々な論文があって、著者は本文中に踵接地のほうがRC(running cost)が優れた結果であったと言及。恐らく足関節角度の安定性を考慮した結論ではないかと勝手に推測。

足関節の角度を固定することは聖書にも書いてある通りの重要項目か。

人によってはPelvic rotation(骨盤回転)は効率よく進めるために重要と強調する人もいる。まぁ、金コーチとか、元ウルトラマラソンランナーでChirunningの創設者である、Danny Dreyerとかが代表的であろう。

本論文の結論から言うと、Pelvic rotationがRunning ecomonyに影響するのはスプリンターで、マラソンランナーはむしろ骨盤は固定したほうがいいとも読み取れる。

著者の主張と食い違っても、大きい誤解じゃなければ、解釈は皆さんの勝手です。